2 知的財産権とは

 

 以上のような著作権や商標権などは、知的財産権もしくは知的所有権という言葉で総称されています。

 

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 画面に映っております「知的財産権制度」という表をご覧下さい。

  知的財産権の中には、ここに記載されたような色々な種類の権利が含まれています。

  特許権と実用新案権とは発明つまりアイデアを保護するものです。

  これに対し、著作権は表現を保護しています。その点で両者には相違点があります。また、意匠権は意匠法により保護されていますが、これは工業用デザインを保護するものです。

 

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 このように、ひとくちに「知的財産権」と言いましても、実際には異なった性格の複数の権利が含まれています。しかし、これらの権利は、別名として「無体財産権」と呼ばれている点で共通です。

  「無体財産」というのは、不動産などの有体物に関する有体財産と対比して使われている言葉です。

 物理的に見ますと、有体財産と異なり、無体財産は侵害に対して本来は全く無防備な性質を有しています。

 物騒な例を挙げますと、他人の住んでいる家(有体財産)を乗っ取ろうと思えば、住民を腕ずくででも追い出す必要があります。ところが、例えば特許の対象であるアイデアなどは、そんな物騒な事をしなくても他人は簡単に真似をしてしまうことができます。そうしますと、もし誰かが画期的な新技術を発明したとしても、その新技術を見た第三者は、本来は開発に要する筈の莫大な時間と費用を費やすことなく、その技術を真似て、いくらでも同様の製品を作ることが可能になることが多いのです。そのため、そのまま放置すれば、発明者は、技術を真似されることを恐れるあまり公表を差し控えることになってしまいます。その結果、産業の発達が阻害されることとなりかねません。

 そこで、諸国の法制は、特許の対象になる発明をはじめとする知的財産権に一定の独占的保護を与え、法律により排他的利用が可能となるように保護するための法制度を設けています。

 資本主義社会は商品の交換により成立していますので、それにより、その公表を促進するとともに、当該権利者はその権利を対価を得て第三者にライセンスすることができることにして、その発達を図ろうとしているのです。このような考え方を「インセンティブ論」ということができます。

 このような意味で、知的財産権保護の法的な仕組みは、理論的には知的財産権の特質と密接に関連しており、極めて技巧的な法技術の上に成り立っています。

 著作権についても、米国では同様の考え方に立つ傾向が強いのです。

 "copyright"という言葉をお聞きになったことがあると思いますが、この言葉にも表されておりますように、著作権の中心は「複製する権利」であるという考え方が、米国での中心的な考え方です。

 ところが、ヨーロッパ大陸では、歴史的に、むしろ著作権は人間の精神活動の成果であるという見地から、天賦の人権つまり自然権として保護されるという考え方が有力でした。ですので「著作者人格権」が重視されてきました。

 これらの点につきましては、後ほど改めてご説明します。

 

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